松井がつくる文化

新しいまちづくりのシンボルとなるはるひ野小中学校 後編

安全の輪がつなぐ建設現場

所長 小林憲弘
所長 小林憲弘

『大規模な工事の中で、品質管理はもちろんのこと、安全管理については特に注意していました。朝礼、パトロールなどで指示・確認を各業者に行い、さらに私自身もこまめに現場内を巡視し、危険箇所はないか自らチェックすることを徹底しました。』(小林)
ふとした気の緩みで大事故に繋がるのが現場である。
工程上、開口部が出現したり、重機が稼動していたり、重量物を吊り上げたり、外部足場での高所作業があったりと、現場には注意すべき危険が常にある。そうした状況の中で現場社員や協力業者の身の安全を守り、近隣の安全・環境を守ることは大切な安全管理の一つである。
『工事車両の搬入や騒音・粉じんを防ぐように、常に気をつけ、近隣の方たちへの安全対策を行ってきました。それと同時に、現場周辺の一斉清掃に参加する、仮囲いに子どもたちに描いてもらった絵を貼り出すなど、地域住民の方々とのコミュニケーションも深めるように努力し、工事に対してご理解していただけるようにしてきました。そのような日々の取り組みの積み重ねがあり、全工期約37万時間で無事故・無災害が達成できたのだと思います。また、コミュニケーションを図ることで、地域住民の方々からも何をやっているのかが分かっていただけていたのではないかと思います。』(小林)
現場における管理は、品質・安全・環境・工程・コストの管理が挙げられる。そのどれが欠けても、良い建物は建てられない。期日までに、お客様の期待に応える品質の良い建物をつくるという意識を持ち続けることが大切なのだ。中でも、安全第一の言葉が示す通り、安全管理は最重要管理項目なのである。

チームワークの重要性~メリハリのある環境づくり~

メディアスペース
メディアスペース

施工期間が約1年と、規模から考えても長いとはいえない工程期間の中で、緻密な工程計画・管理は必要不可欠であった。そのために何が大切なのかを考えたという。
『現場の仕事は、社員だけに関わらず、施主・設計事務所・協力業者と様々な人と関わりながら行っていきます。まさに、机上での勉強だけでは分からないことが常にある中で、品質・安全・工程・コスト管理を行うことは一筋縄では行きません。その中で、緻密な計画はもちろん重要ですが、その計画を実施するために、やはり現場のチームワークがとても重要になってくると思います。』(齋藤)
年齢・経験が様々な社員編成の中で、個々が仕事に取り組みやすい環境をつくることは、とても重要なことである。チームワークが重要な現場という場所で、社員全員の仕事がスムーズで、コミュニケーションが良好な関係を築くことが出来れば、それは工事全体をスムーズに進めていくことに繋がる。
『簡単に言ってしまえば、一緒に仕事をする社員同士がいつでも話し合いのできる雰囲気づくりをすることです。時に若いメンバーとも雑談をしたりと、仕事に直接関わらないことでも、日ごろから声を掛け合うなどして話ができる雰囲気づくりを心がけています。そのような場を意識的に設けることで、現場内が活性化され、さらに良い建物づくりへと結び付くのではないかと思います。』(齋藤)

「黒川地区小中学校」を完成させて今…

全景
全景

『工事を振り返ると、川崎市からの期待の高さや技術的な課題など、大きなプレッシャーのかかる現場でしたが、はるひ野というこれからの町のシンボルとなる建物に携われたことは、私たちの誇りです。』(小林)
『工事途中に開催した見学会では、入学・編入予定の子どもや保護者たち、また多くの近隣の方々に見に来ていただきました。直接、皆様と触れる機会が持てたことは非常に大きいものでした。終始、皆様に笑顔で見学していただき、ここでこれから生活する楽しみを見出しているのを間近で感じ、この建物全ての場所で、この皆様が笑顔で過ごせるように、改めて社員一丸となって工事を進めていく良いきっかけとなりました。』(小林)
『また、保護者の方々は、やはり自分のお子さんを預ける場所、その場所がどれだけ安全で、かつ育つ環境の良いところかを見ていました。質問などを受けながらも、私たち自身もここで成長する子どもたちを安全に、そして健やかに育てたいという意識がさらに強くなりました。』(齋藤)
施工を行うことは、実際に形に残す仕事である。言葉では言うのは簡単だが、完成するまでには様々な課題がある。その現場にいた者にしか分からないこともあるだろう。
しかし、そのような中で工事を終えた今、このようなコメントを聞くと、いかに充実した時間を過ごしたのか、いかにプライドを持って仕事していのかが窺い知れる。そのような意義のある現場に携われたこと、一つひとつ課題を乗り越え、積み重ねた経験が自信へと繋がっていくのだという。

[はるひ野小中学校工事概要]

工事件名:
PFI・黒川地区小中学校新設事業(建設工事)
施工場所:
神奈川県川崎市麻生区はるひ野4丁目8番
工事発注機関:
川崎市
設計:
豊建築事務所
工期:
2007年1月4日~2008年2月29日
構造・規模:
RC造・一部S造、地上4階・塔屋1階
敷地面積:
24356.38㎡ 建築面積7167.33㎡ 延床面積17459.16㎡

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